専門分化について

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今年も始まってあっという間の一週間。

年末に決めた目標の一つのきっかけになった本。

本棚にある本のなかで、まだ読んでないものも

沢山あったり、もう何回読んだかわからないほど、

いろいろな場所やタイミングで読まれた本があったり。

大切なのは数ではなく、読んだ達成感でもなく

あくまで知識と知恵をつけるため。

そして人生を豊かにしてくれるヒントを見つけるため。

そんな気持ちで噛み締めて読みたいと思います。

同じ本でも読み返すたびに

いろいろな発見があるのが読書のいいところですね。

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さて、少しこの本の説明を。

この著者バックミンスターフラーは

以前にもブログで書いたのですが、私の尊敬する

人物のひとりです。その中でもお気に入りの一冊。

この本の中の一章〜三章のなかで近代の専門分化についての

危険性とその理由にふれられています。

今の社会が専門分化こそ成功の鍵だと考え

包括的な思考を妨げる事にきづかず、人類の半分以上が

いまだに悲惨な貧困状態にある。

医者が医学だけの事、政治家は政治だけ

美容師は髪の毛だけのことを考えていればうまくいくのでしょうか?

あまりに近視眼的に世の中を見て、きづいたら

変化に対応できなくなってはないでしょうか?

ダーウィンの進化論から生物を見れば、常に

スペシャリストは絶滅の危機に瀕してきました。

自分は恵まれた環境(日本)に育ちこういった

問題とは無縁だと思っていませんか?

どこの教科書にも載っていない現代の資本主義社会

といわれている幻想の始まりの物語があります。


 

むかしむかしあるところに

グレートパイレーツ(大海賊)といわれる権力者がいました。

彼らは自然相手の航海術を身につけ船を造る技術にも富み、

地球の資源がとても不均一に分散している事にも

気がついていたから、こうした資源を寄せ集め、

補い合えば多くの利益をもたらす

価値ある道具やサービスや消耗品をつくりだせると

理解していた。そして人間がほかの土地や人や物の

ことをまったく知らない事も知っていた。

こうした海の支配者でもたまには

休まなければならない。だから彼らは忠実この上なくてたくましい、

しかし支配者たちの戦略については

何も知らないうすのろ連中をまわりにおいておく必要がある。

こういう取り巻き連中の

頭の鈍さこそ大いなる安全装置というわけだ。

やがて大海賊はいろいろな土地に行き、商品を得たり

売ったりしてもうけていた。そしてその土地の最強の

男を選んで、そこの首領にする。

そしてそれぞれの土地で王だと宣言しろという。

そしてその王たちに今度は

聡明な若者を見たらいつでも知らせなさいという。

そしてこう言うんだ。

「若者よ、お前は非常に聡明だ、おまえの身をすぐれた

歴史の教師にゆだねよう。そこで研究と勉学に励むなら

当然おまえを宮廷の財務官に任じよう」

「俺についてこい。ほかのやつよりいい目をみるぞ」

そして最後にすべての若者にこう言うのだ。

「それぞれ、自分の仕事だけに専念するように。」

あらゆる仕事を心にとめるのは、

ただひとり私だけでよい。

そうこれが学校や大学のはじまりであり、

専門分化のはじまりだった。

本来新しく生まれた命はつねにものごとを包括的に

とらえる資質をあらわす。

子供に対しても自分たちが教科書的に獲得してきた

知恵の数々を詰め込む。空っぽの容器だと思い込み

立派に教育が終わるまでそんな詰め込みが続けられる。

専門分化とは事実上、

奴隷状態の少々おしゃれな変形にすぎない。

ひとつのことを極めるのはとても大切ですよね。

ただそれだけで本当にいいのかと

考えさせられた本でした。

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代表  /  Director
SHIGEO WATANABE   ワタナベ シゲオ

表参道の裏にアパートメントスタイルの
サロンを立ち上げて3年になります。
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